COLUMN
MBTI診断の結果が毎回変わるのはなぜ?
4つの理由と、変わった結果の読み方
境界線上の僅差/その日の状態/なりたい自分/そもそも別の診断
先に結論:結果が変わるのは、診断の欠陥ではない
MBTIの結果が受けるたびに変わる。ENFPだったのに次はINFPになる。これは珍しいことではありません。
理由は4つありますが、根っこはひとつです。MBTI型の診断は「自分で自分を報告する」形式だからです。報告する側の状態が変われば、報告内容も変わります。
- ①境界線上にいる:51%対49%のような僅差だと、1問の違いで文字が入れ替わる
- ②その日の状態に引きずられる:疲れている日と元気な日で、同じ質問への答えが変わる
- ③「こうありたい自分」で答えている:現状ではなく理想を答えると、そのときの気分で揺れる
- ④受けている診断が別物:無料の16タイプ診断は、正式なMBTIとは別の体系のことがある
つまり変わること自体は仕組みどおりです。問題は「じゃあ何を信じればいいのか」のほうで、この記事はそこまで書きます。
理由①:境界線上にいると、1問で文字が変わる
無料の16タイプ診断は、4つの軸それぞれについてパーセンテージを出します。「外向性 52% / 内向性 48%」のような形です。
この50%付近にいる軸は、毎回ひっくり返ります。質問が数十問なら、1〜2問の答えが変わるだけで比率が逆転するからです。
大事なのは、ここが「診断の精度が低い」という話ではないことです。本当に真ん中にいる人を、無理やりどちらかに割り振っているだけです。
むしろ毎回変わる軸こそ、その人の特徴だと読めます。「人といるのも一人でいるのも同じくらい必要」というのは、立派なひとつの性質です。それを E か I の二択に潰すから、変わったように見える。
結果が変わったときは、どの文字が変わったかを見てください。いつも同じ文字が入れ替わるなら、その軸が自分の真ん中です。
理由②:その日の状態が答えに乗る
MBTI型の質問は「初対面の人と話すのは楽しいですか」のように、感じ方を聞いてきます。感じ方は、その日のコンディションで動きます。
とくに影響が大きいのは次の3つです。
- 疲労:疲れているときは、誰でも内向・慎重の方向に寄ります
- 直近の出来事:人と揉めた直後と、うまくいった直後では答えが変わります
- 受けている場面:仕事の休憩中に受けるのと、休日の夜に受けるのでは、思い浮かべる自分が違います
「半年前と結果が違う」のは、性格が変わったのではなく、答えるときの自分が変わった可能性のほうが高い。診断は、受けた瞬間のスナップショットです。
理由③:「なりたい自分」で答えてしまう
これは自覚しにくい要因です。質問に答えるとき、人は実際にどうしているかではなくどうあるべきかで答えてしまうことがあります。
「計画を立ててから動きますか」と聞かれて、実際は行き当たりばったりでも「立てるべきだ」と思っていれば「はい」に寄る。この癖が強い人は、そのときどんな理想を持っているかで結果が動きます。
対策はひとつだけです。直近1週間で実際にどうしたかを思い出しながら答えること。「べき」ではなく「した」で答えると、結果の安定度が上がります。
理由④:受けている診断が、そもそも別物のことがある
意外と知られていない点です。ネット上で無料で受けられる16タイプ診断の多くは、正式なMBTIではありません。
正式なMBTI(Myers-Briggs Type Indicator)は、有資格者を通じて実施されるのが本来の形で、結果の解釈もセッションを前提にしています。一方、広く使われている無料の16タイプ診断は、別の理論をもとに独自に作られた診断です。4文字のアルファベットが同じ形式なので混同されますが、測っているものも問いの作り方も違います。
ですから「A社の診断ではENFP、B社ではINFPだった」は、比べること自体に無理があります。物差しが違うものを並べているだけです。
まず、自分がどれを受けたのかを確認してみてください。それだけで説明がつくことがあります。
では、変わらない軸はどこにあるのか
ここからが本題です。結果が変わる原因はすべて「自己申告」に由来しています。ならば、自己申告を使わない入力があれば、そこは動きません。
その代表が生年月日です。
東洋の占術である算命学は、生年月日を干支に変換して性質を読みます。質問には一切答えません。だから何度やっても結果は同じです。疲れていても、理想を追っていても、動きません。
もちろん引き換えもあります。現在の状態が反映されないことです。生年月日は変わらないので、この5年で変わった部分は出てきません。
整理すると、こうなります。
- 自己申告型(MBTIなど):今の自分が出る。ただし受けるたびに動く
- 生年月日型(算命学など):動かない軸が出る。ただし今の状態は映らない
どちらが優れているという話ではなく、測っているものが違います。詳しい対比はMBTIと算命学の違い|答えの出どころが違うにまとめました。
当サイトが二層構造にしている理由
当サイトの恋愛タイプ診断は、この2つを両方使っています。
下の層は生年月日です。生年月日から陰陽(陽=自分から動く/陰=相手を見て合わせる)と五行(木・火・土・金・水)を計算します。ここは何度受けても変わりません。
上の層は12問の質問です。人との距離感・判断の仕方・進め方という3つの行動軸を判定します。ここは現在の状態を映すので、時期によって変わり得ます。
この2層を掛け合わせて16タイプの魚に分類しています。結果が変わったときに、どちらの層が動いたのかが分かるのが、この設計の利点です。生年月日の層は変わらないので、動いたのは必ず上の層。つまり「変わった」ではなく「今はこちら寄り」と読めます。
正直に書いておくと、16分類も十分に細かいわけではありません。境界線上にいれば、うちの診断でも結果は動きます。違うのは、動かない部分を分けて持っていることだけです。計算方法は診断ロジック解説に全部公開しています。
結果が変わったときの、実用的な読み方
どの診断を使うにしても、変わったときの扱い方は同じです。
①両方のタイプの説明を読んで、共通している部分を拾う。ENFPとINFPの説明を並べると、重なる記述が出てきます。そこは揺れていない部分なので、信頼度が高い。
②変わった軸を「自分の真ん中」として扱う。EとIが毎回入れ替わるなら、外向的でも内向的でもなく状況で切り替えられるのが特徴だ、と読む。これは欠点ではありません。
③どちらの説明に反発したかを見る。「これは違う」と強く思った箇所は、自己認識がはっきりしている部分です。当たっている記述より情報量があることがあります。
診断結果を行動に落とす手順は恋愛の自己分析のやり方に、当たらないと感じるときの仕組みは診断が当たらないと感じるとき、何が起きているのかに書きました。
動かない軸を、2分で出してみる
生年月日から出る層だけなら、質問に答えなくても確認できます。
①生年月日を入力:年・月・日の3つだけです。出生時刻は不要で、ここから陰陽・五行・日干が自動計算されます。入力された生年月日はブラウザ内での計算にのみ使われ、計算後は破棄されます。
②12問に答える:こちらが上の層です。約2分。
③16タイプの魚として結果が出る:性格・恋愛スタイル・相性のいいタイプまで表示されます。
時間をおいてもう一度受けてみてください。下の層が同じで上の層だけ動いたなら、それがあなたの「揺れている軸」です。MBTIで毎回変わっていたのと、同じ場所のはずです。
よくある質問
Q. MBTIの結果が毎回変わるのは、性格が不安定だから?
A. 違います。多くは4つの軸のどれかが50%付近にあるためで、僅差だと1〜2問の違いで文字が入れ替わります。真ん中にいる人を無理にどちらかへ割り振っている結果なので、性格の安定性とは関係ありません。
Q. 何回か受けて、いちばん多く出たタイプが本当の自分?
A. 目安にはなりますが、それより毎回同じだった文字のほうが信頼できます。多数決だと、たまたま偏った日の回答に引っ張られます。変わらなかった軸を自分の性質として扱い、変わった軸は「状況で切り替わる部分」と読むほうが実用的です。
Q. 無料のMBTI診断は正式なものではないのですか?
A. 広く使われている無料の16タイプ診断の多くは、正式なMBTIとは別に作られた診断です。4文字のアルファベットという形式が同じなので混同されますが、測っている内容も問いの作り方も違います。異なるサイトの結果を比べても意味がないのはこのためです。
Q. 結果が変わらない診断はありますか?
A. 自己申告を使わない入力のものなら変わりません。生年月日から読む算命学や四柱推命がその例です。ただし引き換えに、現在の状態は反映されません。動かない軸が欲しいのか、今の自分を知りたいのかで選び分けてください。
Q. 半年前と結果が違うのは、性格が変わったということ?
A. その可能性もありますが、答えるときのコンディションが変わっただけのことも多いです。疲れているときは誰でも内向・慎重の方向に寄ります。直近1週間で実際にどうしたかを思い出しながら答えると、結果の安定度が上がります。
診断結果をどう使うか
当たる・当たらないの手前にある、読み方そのものの話です。
生年月日 + 12 問・約 2 分/会員登録不要